「ねほりんぱほりん」から学んだこと
南海キャンディーズの山里亮太とYOUが司会となり、一般の人をゲストに呼んで根掘り葉掘り聞きだすトークバラエティ番組なんだけど、ゲストのテーマが興味深いんだよね。見たことがあるものは、
「偽装キラキラ女子」
「養子」
「ナンパ教室に通う男」
「ヘリコプターペアレント」
「元子役」
一人のゲストの場合もあるし、複数の人が自分の話をそれぞれ語り合うこともあります。
今年の初めに、「あめまして、ねほりんぱほりん」を放送しているのを録画してたんだけど、なかなか見る時間の確保ができなくて見れなかったんですよね。でも、「このままじゃ見ずに削除してしまう!」と思って、早起きをしたときに少しずつ見ています。4時間半もあったから、1週間くらいかかったけど。
今までの自分だったら、『あー、面白かった。』って番組を見て終わりなんだけど、先日手に取った「インプット大全」という本の中で、
「記憶がない」のは、ただの「ザル見」なので、自己成長に寄与しません。ただの時間の無駄になってしまいます。
テレビといえば、「時間の無駄遣い」の代名詞のようにいわれますが、1日2時間半も見られているからこそ、これを貴重なインプット源にできれば、人生を変えるインパクトがあります。 (P.121)
という言葉を読んで衝撃をうけた。『なるほどーーー!!!!そういうことか!!!!自分に足りないのは、人に話す前提で見るという視点だったのか!!』と感じたので、自分の記憶のために少し記録しておこうと思う。
#わが子を虐待した人
コウタさんは、茶髪に白髪混じりの男性。今は「加害者更生プログラム」に通っている。子ども3人に対して、叩く、怒鳴る、はたく、殴る、脅す、溺れさせる…
コウタさん的には「子どもとじゃれ合っているつもり」「子どものことは大好き」と言っているので、関わり方がうまくいってないんだと分かる。
妻とは1度離婚して、虐待をしないという約束で再婚した。再婚後、初めの方はうまくいってたんだけど、だんだんいつもの自分に戻ってしまった。
「自分が正しいからお前は間違い」という考え方が根本にあるから、そこから抜け出せない。
ある日、長女が友達の家にお泊まり会に行ったら、花火の音に対して異様に怖がり、耳を塞いでいたという。それを見た友達のお母さんが、妻に連絡してきた。妻は、次の日に市役所を訪れ、その日に長女は保護された。
コウタさんが家に帰ると誰もいなくて、荷物もなくなってなくて、『どこにいるんだ?』と探していたら、区役所から「長女さんを保護しています」と連絡が来たという。それから半年間、長女は保護されていた。家族とも離れて暮らすようになったという。
娘とはまだ一緒に暮らせてない。電話で、
コウタ「〇〇か?」
娘「そうだよ。」
コウタ「本当に〇〇か?」
娘「そうだよ。」
コウタはその声を聞いて安心して、話ができるのが嬉しくて涙が出てきて、
コウタ「今まで怖い思いをさせてごめんね」
娘「大丈夫だよ。」
「加害者更生プログラム」の人へのインタビューで、あるブタさんが、
「(更生プログラムがなかったら)ずっと1人で悩んで苦しんでいたと思う。『自分が正しい』という思いから、抜け出せられなかったと思う。」と言っていた。
途中で奥さんが登場してきて、うっひょーー!!マジか?大丈夫か??何てことすんだ、すげぇな!!これでこそだよー!!って一人で興奮した。ぱほりんも、椅子から立ち上がって万歳してたし。
奥さんの話は、淡々としていて、それでも重みがあった。「あなたの思う家族には、私は応えられないかもしれないけど、また一緒に過ごしたいと思っている。」って言ったときに、なんかよく分からんけど涙が出てきた。
ぱほりんが最後に、「大好きだからこそ距離感をちょっと空ける」ことが大事かもしらないね。ってつぶやいたのが、飾らない言葉だけどすごくグッときた。
虐待って『自分が正しい』から相手をどうにかしてやりたい。でも、言葉では相手が変化してくれないから、実力行使をしてしまうってことなんだなぁと実感した。俺も家にいる子どもたちに手を出してしまったことがある。だって何度も何度も何度も何度も言っても分からないんだもん。ただ、この思考こそが思考停止状態だったんだなって、番組を見ながら思った。言葉で変わらないことが分かっているのに、自分の言い方を変えようとせず、アプローチを変えようとせず、ただ子どもだけを変えたいだなんてわがままだな。と自省するきっかけになった。
#元メンヘラ製造機
メンヘラとは「心を病んでいる人」を指すネット用語。メンタルヘルスから派生した言葉。YOUさんは、「あ、男性がくるのかと思った」ってつぶやいてたけど、俺も思った。あの「凪のお暇」で、隣に住んでいたゴンさんがすごく印象的だったから。
マミさんは30代の女性。子どもの時から自分に自信がなくて、一人になりたくなかった。高校生のとき、タイピングが県1位の彼との出会いややり取りを通して、メンヘラを製造する方法をマニュアル化していった。彼は赤メガネにおかっぱ頭で、『山ちゃんのまんまじゃん!』ってつっこみそうになった。
☆メンヘラ製造マニュアル☆
①おもてなしをする
*一芸を褒めることに特化する。
高校の図書館で子育て本を読み漁り、「結果を褒めるのではなく過程を誉めよ」というところから、彼の努力や取り組み方を意図的に褒めるようにした。
*徹底的に観察する
肩の位置や体の傾き、視線などを徹底的に観察する。例えば、肩が前に出ているときは少し疲れたとき。そのタイミングで「わたし、疲れたから休憩しない?」と聞けば、彼は『俺も同じこと思った!』となる。
②相手を振り回す
*ぷつっと連絡を断つ
連絡を断つことで、彼がマミさんを心配するようになる。不安と愛情が入り混じる状態になり、自分を依存してくるようになる。
③肉体的にも依存させる
相手をトロトロにして、マミなしでは生きていけないと思わせる。
ただ、そこに愛情はない。「一生一緒にいてくれる人がほしい」だけで、相手が好きとか愛してるとかではない。山ちゃんが「三木道三歌うのかと思った!」っていったら、♪一生一緒にいてくれや〜って流れて笑った。
社会人になって付き合いだした彼にも、同じようにマニュアルを適用したらマミさんに依存する関係性が生まれた。でも、彼の束縛がきつくなってしまい、自ら別れを切り出した。自分の部屋にこもっていたら、彼が窓のところにやってくるのが見えたから、マミさんは『わたしは空気だ。わたしは空気だ。』と思いながらその場をしのいだという。
ある日友達に、「私の彼、私のことを支配してきたり、依存してきたりするんだよね~。どう思う?」と聞いたら、「普通の人はそんなことしないよ!」とバッサリ言われて、ことのおかしさに気付いた。
小さいころ父親が愛人を作っていて、それでさみしい思いをしていた。母は「おじさん」とか「気持ちの悪い人」といっていて、けんかを見て床にカッターで「死にたい」と彫ったこともあったという。
大人になって、母にこのさみしかった気持ちを打ち明けてみようと決心した。夜の部屋で母と二人、「わたし実は子どものころ、さみしい思いをしていたんだよね。」と切り出した。
マミさんは母から、「さみしい思いをさせてごめんね。」言ってもらえることを期待したが、母の言葉は「私の方がさみしい思いをしていたしつらかった。」と怒られた。
自分の母親がただの人に思えて、『親の愛情がなくても別にいいか』と気持ちが吹っ切れた。今までは、親の愛情を他人から借りようとしていたけど、そんなことをしなくてもいいと自分を受け入れることができるようになった。
高身長高学歴高収入自己肯定感高めのハイスペック男子と付き合ったとき、これまでなら絶対言えなかったけど、自分の気持ちを正直に伝えてみた。結局、その彼とは別れてしまったけど、自分の気持ちを正直に伝えてもいいんだと学ぶことができた。
暗黒期には一夜限りの関係を結ぶことが多かったが、今の彼に出会えたことでその時期も無駄じゃなかったと思えるようになった。
教育もそうだけど、場当たり的ではなくて意図的、計画的に人と接するのってすごく大事で効果があるんだなって思った。予想して行動して改善してまた考えて実行する。これって最近言われているPDCAサイクルじゃないか!仕事だけじゃなく、生活でも使うことができるんだなと勉強になった。
まとめと気づき
ブタさんとモグラさんの人形だからこそ、本人が特定されずに赤裸々に話ができるっていうのがいい。扱う内容はめちゃめちゃ重いのに、人形だからさらっと見れるのもいい。
なにより、この番組を見ていて気付かされたのは、人生のいろいろな場面を詳細に記憶している人がとても多いということ。俺の最近の課題は、「覚えられない」「自分の人生を語れない」だったから、こんな風に自分の身の回りを覚えられていたらいいなって思った。
だからこうやって日記に残していきたいし、頭の中にも残していきたい。今までの記憶はあいまいになってしまっても、これからの日々はできる限り強く覚えておこうと決意した。
… それにしても、ブログを書いているとわき汗が止まらないんだけどなんでだろうか。