思考の足あと~Andanteで進もう~

小学校教員。国語、視聴覚、情報、図工、生徒指導。4人の子供を育てながら、料理時々コントラバス。努力なくして成功なし!〜The only time success comes before work is in the dictionary.〜

グリーンピアせとうち旅行記②

3 昼

お昼は、俺はカレーランチ、妻はピザランチ、子どもたちは月見うどんを注文した。カレーの横にあったサラダのドレッシングが、マスタードバルサミコ酢を混ぜてあって、とても好みな味だった。ピザランチのサラダは、にんじんのすりおろしが入ったにんにく醤油味で、これもよかった。

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カレーもすごくトロトロしてて美味しかった!子どもたちでも食べられるくらいの辛さだったのも良かったです。ただ、写真の温泉卵は次女に「これ欲しい…」とねだられたので、生卵と交換しました。(交換したのに、温泉卵の黄身の部分を箸でつつき上げた挙句、「もうお腹いっぱいだから」と戻ってきたことは心の中に留めておこう…)

 

けんちゃんがご飯の途中からアレルギー症状が口の周りにばーーっと出てきた。妻は「兄ちゃんが月見うどんを食べた口でけんちゃんの顔を触ったんかな」って言ったから、俺は「この波輝はニワトリを飼育しててたまご料理が多いから、ソファとか机とかそこら中が卵エキスだらけなのかなって思った。どんどんと口の周りから目の周り、首まで広がってきてすごくかゆがってたから、ランチを切り上げて海水浴場へと向かった。(と言っても、同じ敷地内なので歩いてすぐだったんだけどね。)

 

その日はマス席が満席になっていたらしく、すごい大盛況なんだなと思った。みんなバーベキューして、楽しく盛り上がってたから、次来るときはちゃんとマス席の予約もしとかないといけないね。車の中で暑い暑いと言いながら着替えをして、よし海水浴だ!けんちゃんは少しお休みしてたから、子どもたちと一緒に先に入りに行った。とてもキレイな海で、お昼が干潮だったから、砂浜が広くて暑かった。海水の温度もそんなに冷たくなくて、すぐに慣れた。子どもたちは、炎天下の中だったけど、すごす楽しそうだった。浮き輪に乗って優雅に日光浴してたら、りえちゃんだけが東の方にどんどん流されていって、潮の向きを感じたりもした。

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けんちゃんは産まれて初めての海に大泣き!足が付いただけで冷たい冷たいと騒いでいたんだけど、ちょっとずつ慣れていったみたい。妻の購入したスイマーバという浮き輪も、とても役に立った。首に付けるタイプはなんだか怖くて使えないねって話をしてたんだけど、胴回りを固定してもらえることで、ぷかぷか浮いてるのがすごく可愛い。ただ、前側に重心をかけちゃうと転覆しちゃって溺れそうになったから、大人は後ろを少し沈めるように支えてあげたらいいんだなと感じた。

 

兄ちゃん、姉ちゃんが「けんちゃんの浮き輪を持ちたい持ちたい!」と口々に言うので、どちらの様子も気にかけんといけんのが精神的にまいったよね。海に入って1時間くらいした頃にけんちゃんが少しぐったりしてきたから、『これは寝るかもしれない!』と思って一度海から上がった。

 

テントに戻ろうとしたら、昨年のGWのバーベキューでお世話になった松ちゃんにお会いした。「お久しぶりです」と話しかけたら「ん?」って顔をされたけど、「GWのバーベキューで健さんと一緒にいたものです」と伝えると、あー!あの時の!ってなった。松ちゃんは毎週、「人手が足りないから手伝いに来て〜」と連絡が来るらしく、週末はここにいるんだと言われていた。すごく朗らかでニコニコしてて物腰の柔らかい方だったので、他の人からも信頼されているんだろうなと思った。けんちゃんが腕の中ですやすや寝出したので、テントに置くために松ちゃんさんとさよならして、そっと置いたら静かになった。

 

ちょいと一服してから海に戻って、子どもたちと戯れようとしたら、健さんが砂浜からこっちを見ていたので、手を振ってみた。すると健さんは、「先生ー!(健さんからは先生と呼ばれている)赤ちゃん泣いとるでー!!」と叫ばれた。ニコニコ手を振ってる場合じゃなかったかと、いそいそテントに戻ると、健さんに「隣のお客さんがすごく心配していたよ」と教えてくださった。ごめんなさい、放ったらかしの育児で…。子どもが4人いて、海に入るというのはなかなかに大変だなぁとしみじみ感じた。

 

子どもたちもジュース休憩やお菓子休憩をしたので、石拾いをすることにした。ここの波輝カフェの良いところは、小学生までの子供限定でバケツ一杯になるまで砂浜の小石を拾ったら、かき氷が一杯無料でもらえることだと思うんよね!!子どもも砂浜できゃっきゃできて、少し運動にもなって、それでかき氷がもらえるなんて、こんないいシステムありますか?拾った小石は駐車場の穴を埋めるのに使うそうです。win-winだね!前回はコブシよりも小さい石を拾えと言われていたのに、大きな石を拾ってしまったので、前より小さい石をと心がけながら、長男、長女と石を拾ったよ。ただ、結局誰が一番がんばって拾うかって言ったら、大人の俺なんよね…。あっくんは、うろちょろした上に、「ウンチが出そう…」とトイレに駆け込み、まきちゃんはビーサンの靴擦れが気になり出して、そわそわし、それを横目にせっせと拾う父。まぁ、これも親の役割だよね。

 

無事にかき氷をゲットして3人で仲良く食べ、最後にもう一回海だー!!と泳ぎに行った。砂浜から20mくらいのところに飛び込み台があるんだけど、結構な高さなんよね。

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去年の海水浴では、長女(当時5歳)が浮き輪を腰につけてここから飛び込んだもんだから、みんなで驚いたんだけど、今年はどうかなって思って同じ場所に行ってみたんです。潮がまだあまり満ちてなかったから、一番上から飛ぶのはやめようって話をしたら、長男は果敢に飛び込みに挑戦!合計で5回以上は飛んでたな。次女は一回飛んだんだけど、2回目に飛ぶときに兄ちゃんに体を押されて無理矢理飛び込んだもんだから、そこから恐怖心が芽生えて食べなくなっちゃってた。コラ!押したらだめだろ!!ってキツく叱った。

 

最後に飛び込んだ長男は、「ほい」って言いながら力強くジャンプして海に飛び込み、たくましさを感じたよ。俺も去年飛び込んでは見たけど、ちょっと恐怖が芽生えたからなぁ。物怖じしないっていうのは素敵なことだよね。

 

そこの飛び込み台に10歳前後の少年が、ずっと飛び込めなくてソワソワしてたんだよね。海岸からは、「ダイちゃん、もう帰るよ!」と大きな声。そばにあった浮島からも、20代の青年が「早く飛ばんと置いていくよ」と大声で言ってた。俺は下で見ながら、その彼が跳ぼうとしてるんだけど勇気が出なくて、怖くて、でも飛んでみたくて…っていう葛藤をしてるなって思って、すごく応援したくなった。「鼻をつまむといいよ」「恐怖心はどんどん心の中で増えていくから、早くやっつけちゃえばいいよ」「難しかったら階段から下りればいいよ」などと声をかけてあげたんだけど、足がすくんで飛ばなかったんだよね。俺たちはもう時間だから、子どもたちと一緒に飛び込み台を後にした時、「ドボーン」って音がした。後ろを振り向くとその彼がジャンプしてた!!よくやった!って心の中でガッツポーズして、海に上がったんだけど、彼の親や周りの人は、「何で早く飛ばんかったんや」「できんのんなら始めからするな」「時間がかかりすぎて帰る時間が遅くなったわ」などと口々に文句ばっかりだった。

 

『せっかく勇気を振り絞って飛んだんだから、もっと認めて褒めてあげたらいいのに』と、すごく切なくなった。彼がシャワーをしてるところで通りかかったから、俺は「がんばって飛べたね」と声をかけたら、ニコッと笑ってくれた。誰かがちゃんと見てあげているって伝わったらなんか救われるような気がして。

 

最後に少し切ない気持ちになったけど、全体的には大満足!本当に健さんに感謝だな。この波輝カフェとの出会いにも、素敵な海水浴場にも。お礼を伝えてから、本日の目的地であるグリーンピアせとうちへと向かうのでした。